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ブラックバス考。
2020-07-13


そういえば長いこと釣りに行っていない。
今よく釣れるような気がするが、昆虫の観察が面白くてつい行きそびれている。
こんな雨の日に釣りのことを思うとずっと昔に掲示板(BBS)でのやりとりを思い出す。
まだ回線速度が2400bpsのときだから、ずいぶん前の話である。

その当時からバス釣りをしていたが、釣果をBBSでアップするのが楽しみで、その返事の書き込みもたくさんあった。
あるとき、「バスを釣って手頃なバスを焼いて食った」と書き込んだら、それ以来一切書き込みがなくなってしまった。
確かにその頃はよく釣れた。とにかくルアーを投げれば食いつくという感じであった。
味がいいということで時々焼いて食べたのだが、キャッチ&リリース派のバサーには釣って食うなんてことは極悪非道の輩だったのかもしれない。
バスを皮がついたまま単純にバーナーで黒焼きにして、焼けた皮を剥ぎ醤油やマヨネーズを付け食べるとスズキ目の魚なのでびっくりするくらいおいしいのである。

ナイルパーチがビクトリア湖に放され世界中の食卓に並んでいるが、それにも劣らない味のブラックバスをなぜ食べないのか不思議だった。
「食用目的」ではなく「ゲーム目的」というのがいかにも日本的である。
それに加えて農水省が「害魚」「外来魚」なので「駆除」しようと言い出したので話がややこしくなった。
琵琶湖などでフナなどを食べて生態系が変わると「駆逐」のためにお金と時間をかけ、食べずに捨てられ、よくて飼料や肥料にしている。

フナや固有種が少なくなった一番大きな原因は、土木屋さんのための「工事」にあることは生態系を少し知った人ならすぐわかることである。フナやナマズは田んぼに上がって繁殖する。今田んぼに上がれる水路がどれくらいあるだろうか。これは琵琶湖だけではない。

それにほうかぶりして琵琶湖の漁獲が減ったことを、バスに責任転嫁したのである。
バスとしてはたまったものではない。
バスは食えない魚ではなくおいしいのである。皮に独特な匂いがあるので、まず皮を剥いで調理すると臭みも消えどんな料理もできる。
このおいしい魚を食べずに、食糧自給率が先進国で最低という事実に何ら対策を打たず、ビクトリア湖の「害魚」を輸入して食べるといういびつさが今の日本を象徴している。

そのバスもひところと比べると釣れなくなった。同時にフナやナマズ、ウグイなどもずいぶん減ってきた。
温暖化で天候不順が続くと食糧危機がやって来るかもしれないが、そのときタンパク源として必要になるかもしれないのである。
せめて在来種だけでも増やしておきたいのだが、これだけ国土が荒れてしまっては、難しいかもしれない。

写真は1988年キャンプの時である。最近のバスはすべてリリースしているが当時は10匹釣れば2匹くらいはこうして食べた。

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今日の我が家の庭の花。

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